考える練習

舞台やイベントの感想など

あらためて円盤で見直してみて

どうも~!悲伝大好きな人たちとは別の意味で円環から抜け出せていないゆいで~す!円盤が届いたので、悲伝をあらためて見てみたらある意味おもしろかったよという話です。お察しの通り、称賛はほぼしていないので、悲伝が好きな方はお気をつけください。

この解釈なら和解できるかもしれない、というのを見つけたのと、結局話がわかった状態で見たことって一回もないんだよなぁ…というのがあって、悲伝本編を見直してみました。余談ですけど、話がわかってるっていう安心感ってすごいですね。悲伝はながらくわからない状態のまま、毎回不安を抱えながら見ていたので、落ち着いた気持ちで見られたのがとても不思議な感じでした。

TRUMPを円盤で見た時のように「心は動かされないけど話はおもしろい」という状態になったりしないかな~という期待もあったのですが、まぁ結論からいうとなりませんでした(笑)。一幕はおもしろいんですけどね~。二幕がやっぱりしんどい。状況がループしだすのが見てて飽きてくるというか…。起承転結でいうと、転転転!みたいな感じなので、結果的に承が延々続いてるような感覚に陥ってくるんですよね。まぁあとやっぱり心が動かされないからつまんないのかな。好きな人たちって基本的に「泣いた~」って感じですもんね。別に涙は出ないけど悲伝大好き!って人まず見ない気がする。

円盤見てて興味深かったのが、音楽も照明もいいし、殺陣すごいし、各キャストのお芝居もいいんですよ。でもメインの話が、、っていう。もしかしたら○○が駄目だから微妙に見えてるのかもな~じゃなくて、他の要素は全部いいのに、お話がささらないのだ……うん…っていう。どんだけ話があわないんだ!?と思っておかしかったですね。ここまで明確に「ただただ、話が好みにあわないんだ」ってなる作品、なかなかなくない?

ただ、普段そこまで回数見ることないし、あんまり考えないタイプだったんですが、今回は分解して分析して、考え倒してからあらためて見たことにより(「考え尽くした」といえるほど深い分析ができたわけではないので、「考え倒した」)、細かい点まで見えるようになってる感じがあったのはおもしろかったです。現代文の授業で精読した文章をまた趣味で読み直した時の感覚に近い。

登場人物の感情の動きがまるで見えるかのように理解できて、このシーンもそういえばいまいち理解できてなかったなと思い出すと同時に、何が駄目でわからなかったのかが理解できるシーンがあったり、新たに見えるものが増えたことによるおもしろさがあって。今回見直してみて、末満さんの作品はやっぱり私の普段の鑑賞方法ではあわないんだなぁというのがすごくよくわかったんですけど(笑)、話がいまいちだなぁと感じる場合でも今回できたような、細かい見方によって感じられる面白さは味わえるんだとしたら、普段の鑑賞方法で楽しめる舞台でこの鑑賞方法もあわせて使えば、より楽しめるんじゃないか?っていう発見があって。芝居の鑑賞方法がマンネリ化してきてるような感覚があったので、新たな視点を投入できそうでちょっとわくわくしています。

悲伝の後遺症というか、副産物というか、現状すでに考える癖がついてしまってるんですよね。考える余地のある作品見ると、考える脳みたいなのがぐわーっと回転してしまう感じがあって、楽しいんだけど、非常に疲れるという…(笑)。「なぜここでこのキャラはこういう行動を?」「こういうことではないか?」「この時、この人はこういう行動を取った」「その時この人は」…みたいな思考がぐるぐる廻る感じ。

そういえばようやく悲伝と和解できたので、バクステも見まして。例の「答え」についてのくだりを見て、(うーん、そういうので興味を持続させようとするのはあんまり上品じゃないなぁ…)とちょっともやっとしたんですが、もう考える癖がついてしまっているので、どういうことだろうな~って考えるモードがまわってしまい、、二人の発言について考えながら作品振り返ってたら、「あ、このことか?」というのに思いあたりまして。しかし問いが提示されてないからあってるのかまったくわからん…ってなって気づいたんですが、問いの提示がない以上、どんな答えも答えたりうるんですよね。(もちろん答え同士を見比べれば、可能性が高い低いは発生するとは思うんですけど) なぜ問いを提示しないんだろう?って思ってたんですが、なるほどそれでか…!と。

私が思い至った「答え」が言及されてた「答え」かはわからないし、思い至った解釈があってるのかもわからないんですが、もし解釈があってるなら妙だなと思ってたことが腑に落ちるし、周辺のピースもすごく綺麗にはまるなっていうのと、その可能性にいままで思い至ってなくて、答えがあるよってほのめかされて考えて初めて気づいたので、うまいことできてるなぁ~ってちょっと感動しました。この解釈であってるんだとしたら確かに演劇的だし、仕掛けとしてめちゃくちゃおもしろいなと思います。まぁあってるかわかんないんですけど(笑)

あと思いついた解釈、悲伝内では綺麗にはまるけど、この解釈取るとニコ生での推しの発言とちょっと噛み合わないところがあるような気もするので、どうなんだろうなぁ…というのが懸念。なのでどういう解釈を思いついたかはひとまず伏せておきます。