考える練習

舞台やイベントの感想など

舞台「K -MISSING KINGS-」にまつわる記憶

ほんっとーに色々あったなーと思う。ひとりの荒牧ファンによる、とても感傷に満ちた思い出の記録。

今回私が観劇したのは、京都は初日、2日目、楽。で東京が金曜ソワレ、土曜ソワレ、楽。

……なんですけど、お気づきでしょうか。京都公演、全部クロと紫の殺陣が違うパターンなんですよ。

初日は完全版。2日目は後半から佐々木さんの負傷により、若干息の合ってない殺陣に。楽日はエア殺陣。

不謹慎かもしれないけど、このことに気づいた時、思わず笑っちゃった。こんなことある?って。

今回初日から行ったのは、地方楽も見たいな〜、どうせ行くなら初日から見よう、暇な時期だし。っていう、なかばノリだったんですが、こうなってしまった時に、初日から行くことにして、本当によかったと思った。

惜しむらくはあまりはっきりと覚えてないことなんですけど、佐々木さんの殺陣がすごく力強くて、荒牧さんの殺陣が軽めなのと相まって、とても強い兄弟子と、そこになんとかくらいつこうとする弟弟子って感じがすごく出てて、めちゃくちゃよかった。これがまだ後何回も見られるんだ〜って思ってたら、そうならなくて、もっとちゃんと見ておけばよかったなぁってなってます。

殺陣師の守時さんも仰ってたけど、紫が電話しながら片手でタワーの護衛を切って捨てていくところで、首にすって刀あてて、振り向きざまに抜き切るやつ、動作はとても優雅で気品すら漂うのに、やってることはとても残酷で、めちゃくちゃ良かったので、あれはぜひ、続編でいいから入れて欲しい。

京都楽日に見た、紫不在、声のみのお芝居はめちゃくちゃシュールでした。「紫が見えました」って言いたい、言いたいけど、さすがに無理。まぁ私は初日2日目と見てたので、紫がこうやってるシーンだなってわかるところもあるんですけど、覚えてないとこはそこにいることしかわからなかったので、エアなバージョンのみ見た人は何やってるのかわからないシーンもあったんじゃないかなぁ。原作見てたら、そこからわかる部分がまたあるのかもしれないけども。

エア殺陣に関しても同じく。荒牧さんががんばってたのわかるから、「紫が見えました」って言いたいところなんだけども…うん…。人間はまだ脳内のイメージをそのまま人に渡す能力は身につけてないからね、仕方ない。ただ、そこにいる敵と戦ってることは感じられたし、エア殺陣の成果としては充分すぎるほどじゃないかな。

特に相手と刀をぶつけてから払う動作に関しては、いつも以上に動作に力がこもってて、おそらくはちゃんと相手がいるように見えるようにやらなきゃというのと、相手がいないことで、気遣いなく思いっきり力を込められるというのが反映されてたのかなと思う。

私がエア状態の殺陣を見たのは京都楽の1回だけだけど、荒牧さんの動きに何か鬼気迫るものを感じた。特に紫との対決序盤、クロが空っぽでいいんだ、となる前は、なんとかくらいつこうとするクロとなんとか見せられるものにしないといけない荒牧さんの状況がシンクロしてか、より危うさが増した気がして、どきどきした。

京都公演楽日のカーテンコールでしっかり挨拶している荒牧さんを見た時はほっとしたなぁ…。土曜日のカーテンコールでは涙をこらえてた、みたいなレポを見てたから、正直見に行くの怖かったんだけど、よかった、大丈夫だって、京都公演をなんとか乗り切ってくれた安心感もあいまって、とてもほっとしたのを覚えてる。

東京公演では、ボディダブルとして殺陣師の方が入ってくれて、あれだいぶ荒牧さんにとっては気が楽になっただろうなぁ。殺陣師の方だけあって、殺陣の動きはめちゃくちゃよくて、この選択は正解だな…と思った。おもしろかったのは、同じ動きを違う人がやるのを見たことで、佐々木さんの動きの癖がわかったこと。やっぱり荒牧さんの方に注意がいっちゃうから、そこまで意識してみてたわけじゃないと思うんだけど、守時さんの動き見てると、脳が「あ、ここ動き違いますね」って違和感を知らせてくるんだよね。あれすごくおもしろかった。

千秋楽でクロの愛刀が折れるっていうのもまたなんかね…最後の最後でまだきますかー!って感じだった。千秋楽上手前方だったからわりと見えた方だと思うんだけど、荒牧さんが刀を顔の前に持ってきたと思ったら柄だけで刀身がなくて、(!?刀身がない!?)って思ったら荒牧さんもはっとした顔してて。そっからすっと目線外して刀身を見つけて、殺陣の流れを切らずに拾うまでがスムーズですごかった。最初は刀身そのまま握ってたんだけど、気が付いたら柄とあわせて握って、ぱっと見折れてない風にしてて、対応能力に脱帽。後でニコ生で、舞台上で刀が折れたのは初めてって言っててだいぶびっくりした。

この、折れた刀身を拾って殺陣に復帰したあたりかな…「くそっ」って言ってたんだけど、これいつもは言ってなかったように思うんだよね*1。こんな時に刀まで折れるのかっていういらだちが含まれてるような気がして、なんかぞくぞくした。
折れてからも基本的には普段通りだったけど、握り方が不自然だからか、紫と一緒にくるくるするはずのところで回転数がぜんぜん少なかったりとかしてたから、あれも荒牧さんとしては不本意だったろうなと思う。

ニコ生で「千秋楽で俺ががんばりすぎないように折れて守ってくれたのかなってロマンチックな想像をしたりもするんですけど」っていう感じのことを言ってて、そうかもしれないな、と思う。それぐらいの幸いが、贈られていてほしいなと願う。


あとKステでよかったなーっていうところ。

アンナちゃん。
覚悟を決めるところめっちゃかっこいい…!!なのになんで個人ブロマイドないの!?アンナちゃんめっちゃよかった~ブロマイド買おう~って物販見たら、全員セットにしかいなくてずっこけるかと思った。どういうことなんだよ…。
ロスモワで初めて見た時もびっくりしたけど、まず三次元に具現化できたことがびっくりだよね…。2.5次元の可能性。
カテコでは猿比古からの謎のメモ渡しを美咲につっこまれて、「うん、やってるの」って謎の返しをしたりしていてとてもなごみました。

伏見猿比古。
木戸くんの猿比古はメンタルが丈夫そうなのがいいなぁと思います。この猿比古なら美咲を幸せにできそう。安西くんのふとしたきっかけで壊れそうな猿比古も好きなんですけど*2、こう見てて削られるというか。美咲から情報提供のお願いを受けて、美咲のしゃべってるのを聞きながら、すぅっと考える顔になるところが好き。ぶつくさ言いながら手伝ってあげるところがほんと…。

八田美咲。
植田さん、日がたつごとにどんどん麗しくなってないですか…?気のせい…?
美咲って典型的なヤンキーだと思うんですけど、うえちゃんの顔が美しすぎて、がらっぱちな喋りするたびになんか不思議な感じがしました。殴る蹴るのアクションがキレッキレだったのがまたよかったな~

あと荒牧さんのお姫様だっこ…反動つけずにすっと持ちあげるのが紳士…!って感じで見るたびにときめいた。

*1:実は毎回言ってたらすみません…

*2:このあたりロスモワの印象にひっぱられてるだけな可能性もある