考える練習

舞台やイベントの感想など

6,7月はしんどかったー…

観劇記録書こうと思ったんですが、愚痴部分を書きたくなってしまったので、単独で愚痴記事に。

6,7月はひたすら、悲伝に苦しんだ二ヶ月でした。 特に6月は本当にしんどかった…。

まず初日、マチネを劇場で、ソワレをTDCで見て、その段階ではぼんやりよくわからないなぁという感じだったんですが、あらためて考えてもわからなくて、次の火曜と水曜にチケット取ってたんですが、「またわからなかったらどうしよう」という恐怖に見舞われ、チケット手放そうか迷いました。結局行くことにしたんですけど、直前までずっと恐怖と戦ってた。

で、わかろうとするから、またわからなかったらどうしようという恐怖がわくんだ、わかろうとすることをやめよう、と思って理解を諦めて見て、まぁそうすると各シーンはいいんですよ。けどやっぱり全体としてはよくわからなくて、なんなんだこれは…?となり。この段階ではまだもやもやだけでしたが、4回見てわからない芝居というのが初めてだったので、この時は舞台観劇自体がトラウマになりかけてましたね…。結局、ふらっと見に行った舞台が普通に理解できて、「よかった、舞台自体がわからなくなった訳じゃない」とめちゃくちゃ安堵しました。あれは本当に救われた。行く前は「またわからなかったらどうしよう」という思いがわいて、めちゃくちゃ怖かったんですけど、行ってよかった。

それから京都公演の期間に入り、私が持ってるチケットは福岡だったので待ち状態になったんですが、不明点について確認しようにも福岡まで数週間あるフラストレーションはすごかった…。それまでずっともやもやを抱えているしかない。

感想記事を読んでも私の疑問に答えてくれてる記事がなくてですね…。いや解消した疑問もあったんですけど、残った謎が多かった。

わからなさに腹立ってたので、福岡も手放そうか迷ったんですが(電子チケットもリセールの締め切り前だった)、いやでももう一度見たらわかるかもしれない…!と一縷の望みをかけて、残しました。

この時期は理解できた人がうらやましくて妬ましくて仕方なかったので、「よかった~楽しかった~」みたいなツイートは流し見してましたし、人によってはミュートしてました。そういう感想を見るのが本当につらかった。

私の周囲は「よくわからなかった」勢が多かったので、そこは救いだったんですが、「推しの出てる話を受け取れない」ことが本当につらくて、もう毎晩のように泣いてましたね…。「私には理解できない、受け取れないんだ」と思うとつらくて、悔しくて。

また、「推し」として追っかけてる人だからこそしんどいんだよなというのもあったので、この時期はもうそういうのやめた方がいいのかもしれないっていうのでも悩みました。

考えても考えてもわからない、でもわからないからつい考えてしまうのもしんどかったな…。もう悲伝のことなんて考えたくないのに、わからないから気になって考えてしまう。

その状態で迫ってきた福岡公演。 一縷の望みをかけて…というつもりでしたが、ふいにフォロワさんと悲伝の話になって、「あぁこれはまた理解できなさそうだな」という感触になってきた時に、本気で「行きたくない」と思いました。「またわからない話を見に行かないといけないのか」と思って。推しが出てる舞台であれほど、行きたくない、という気持ちになったのは初めてでしたね…。 リセール期間過ぎてるから電子チケットは譲渡出せないし、航空券も取ってしまってたけど、その全てを無駄にしてでも行かないことにしようか本気で迷いました。

結局思い直して福岡行って。 山姥切定点になっちゃってるから駄目なのかもしれない(初日はさすがに全体見てたんですが、火水は理解を諦めたのもあって山姥切定点していた)、と思って三日月を意識的に見るようにして。で、一幕では、新発見あったんですが、結局二幕に入って、「やっぱり三日月が何をしたいのかわかんない…」となって。

なんかでもこの日は穏やかな気持ちでしたね。山姥切定点しちゃってたからわかんなかったんじゃなくて、この芝居は私には理解できないんだ、と思って。

楽日マチソワしてトータル3回になる予定だったんですが、台風の影響で流れてしまい、福岡は1回で終了しました。

ここから東京公演始まるまでは穏やかでしたが、始まって感想ツイートや、本人のツイートが始まるにつれ、また「私には理解できないんだ」という苦しみが始まりました。6月に比べれば、だいぶ諦めが入って落ち着いてきてはいましたが、やっぱり数日に1回は泣いてたような気がする。

東京と凱旋はチケット取ってなかったんですが、もしかしたらまた見たら理解できるのかもしれない、という望みにかけて当日券に土日は日参。結局当たりはしなかったんですけど、やれるだけのことはやったぞ、という満足感は得ました。*1

ライビュで見て、それまで聞き取れてなかった三日月のセリフが聞き取れて、ようやく全貌が把握できたんですが、「あれ?やっぱりわからないな?」というのは変わらず。

7月はずっと早く悲伝終われ~って祈ってたので、ライビュ見て、ようやく終わった…っていう安堵感がありました。が、同時に振り返りブログとニコ生が来ることを思い出し、いつもは楽しみなんですけど、今回は全然楽しみではなくて、「あとは振り返りブログとニコ生だ…それが来たら終わる…!」というのを毎日念仏のように唱えてました。特にニコ生は本当に見るのがいやだったんですが、配信でなんとか腑に落とすことはできたので、思ったよりは穏やかな気持で聞けました。

でもあの時に本当に救いだったのが推しさんが一度も「この話すごいですよね」という流れでは語らなかったこと*2。そう言われてたら本当に立ち直れなかったと思う。

これまで刀ステは好きだったんだけど、悲伝で正直嫌いになってしまったので、どうも卒業らしい感じでしゃべっているのを見て、この時は心底安堵しました。

振り返るとずっと苦しんだ二ヶ月だったなと思うし、合間に見に行った別の舞台に本当に救われました。観劇で満たされない思いを別の観劇で満たすっていかにも観劇オタクって感じで笑えるけど。

上述の、推しとして考えるのをやめた方がいいかもしれない、というのもあったし、何より悲伝であまりにもテンションさがったから、このままゆるくフェードアウトするのかなって思ってたけど、戦ブラがとても楽しい舞台だったので結局またテンション戻りました(笑)

ここでまた悲伝みたいなわからない舞台が来たら本気で降りるところだったので、戦ブラが楽しい舞台でよかった。

*1:案外毎回抽選に参加するのは大変でした。特に青年館。そこに並んでる必要はないけど、会場周辺に休めるところがないので、行き来する必要が生じちゃうんですよね…。

*2:この結末をあの段階で思いついてたのはすごいですよねとは言ってたけど

刀ステ悲伝:手合わせについての解釈

手合わせのところがよくわからないなぁと思っていたのですが、たぶんこういうことかな、という、自分の解釈を見つけられたので、それについて、整理がてら、記してみようと思います。

以前、記事にも書いたように、なぜ山姥切が斬りかかるのかが本当にわかんなかったんですよね。もう弱ってるし、折りたくないってなってたのになんで??って。けど、三日月のセリフが聞き取れてないからそこで山姥切が勝てば円環から抜けられることを説明してるのかなぁと思ってて。で、ライビュでようやく聞き取れまして(拍手)。あれ?説明なかった…ような…?ってなって、配信でも見返して、やっぱりないよな??となり。

余談ですが、わかりづらい作品を作ると面白い/面白くないに関係なく、こういう需要でお金使わざるをえなくなるからいい商売だよねと思った(笑) すんなりわかってたら配信買ってないと思う。これまでのも買ってないし。

もともと三日月がわかんないなぁと思ってて、山姥切もこのあたりの行動理由がわからなかったので、「わからない」同士がぶつかる、ある意味最大の山場が手合わせでした。

山姥切が斬りかかる理由に関しては、友人たちに解釈を聞いた結果、私がリアリストすぎ、かつ合理主義的すぎたなとちょっと反省したのですが、それは後述します。

私の解釈

三日月が好きな人たちはすんなり理解してる率が高かったので、三日月がわからないのが駄目なんじゃね?と思って、ぐぐっと三日月に感情移入してみたら、いろいろ見えてくるものがあって。

友人たちに聞いてまたちょっと変わったんですけど、聞く前の私の解釈としては、三日月が「(刀を交わすことで、)最後の会話をしよう」と持ちかけたのに山姥切が応じたのかなと解釈してました。

根拠としては、「三日月にぐぐっと感情移入してみてください!」って感じなんですが(なんの説明にもなっていない笑)、刀を交わすことが会話になるというのは三日月のセリフが根拠ですね。「刀を交わすことで、わかることもあろう」だったかな。みんなと戦う直前のセリフ。そして、この手合わせ直前の会話が山姥切への愛情に満ちている一方で、言葉で事情を説明する気はないらしいこと。

友人たちに聞いてからは、山姥切が倒しにきたのを三日月もわかってるだろうから、「俺を倒しにきたのだろう? 存分に受けて立とう」と刀を向けた三日月に対して、山姥切はそれに応じる気持ちプラス、倒すために来た訳なので、その責務を果たすために斬りかかった、だと思ってます。まぁベースは一緒なんですけどw

私の中ではこれでしっくりきたな~って感じなんですが、あらためて根拠を説明しようとすると難しいですね。

あとここ、山姥切の位置に自分が立っていて、三日月と向かい合った図を想像してみてほしいんですけど、そこで三日月がすっと刀をこちらに向けて構えるのを思い浮かべると「あぁ、もうこれが最後なんだ」というのをすごく感じるんですよね。これはまんばちゃん泣くわ…となってました。ここ想像するたびに泣きそうになります。

友人たちの解釈

聞いた人たち全員が、という訳じゃないのですが、多かったのが以下。

  • 救いたかった、なんらかの方法で救えると思っていたのでは
  • 仲間に託されたから、責務を果たすために
  • 主にやらせる訳にはいかない

あらまきばの後だったので、荒牧さんの発言に影響を受けている可能性もあるのですが、「救いたかったのでは」というのがわりと多かったのに衝撃を受けました。

山姥切が勝つことで救えるかもしれないことは山姥切はあの時点では知らない訳で、なら、「救おうとして斬りかかる」という動機はありえないと思ってたんですよ。だから荒牧さんが「救ってみせる」と思ってやってましたねと言ってるのを聞いて、「あれ、やっぱどっかで説明あったのかなぁ」と首かしげてたんですが、「折ることによって救えるかもしれない可能性を考えたのでは(義伝の黒鶴の例をあげた人もいました)」「結いの目を通ったことで、何か救える手立てを見つけたのでは」とか聞いてて、そうだよな~これはフィクションであり、ファンタジーなんだもんなぁ…って。もっと自由でよかったなぁと思って、ちょっと反省しました。

あと責務を果たすために、というのも心情面を考えたら普通に思いつきそうでしたね…。もう限界なのは小烏丸も言及してるし、折りたくないんだったら手を下す必要ないじゃん?と思ってたんですが、結果が変わらなくても手を出す必要がある時ってあるんですよね。私は「そういう状況がありうる」というのを理屈で学習したタイプなので、思いつかなかった…。

総括

つくづく、ASDの気があるものにはつらい舞台でした…。とにかく感情面での説明(描写)が少ない。しかも「こうなのかな」と考えようとすると意外と自由の幅が狭い。解釈の幅を残してくれているようでいて、実際はとても許容の幅が狭いという…。私別に謎解きがしたい訳じゃないんだ…(笑)

悲伝がささらない理由

当初はわからないからだと思ってたんですが、結局、話を理解した今となってもささらない悲伝。たぶんこれが原因なんだろうなぁというのが整理ついたのでメモがてら。

※三日月が好きな人はたぶん読まない方がいいです。

悲伝という作品は主線としては、「三日月がやってることは本丸(orメンバー)のためであるということをほのめかすメッセージはばんばん出てくるが、実際にやってることはメンバーを傷つけることばかりで、守るためだという点の描写がない」作品で、じゃあその点をどう飲み込むのか?というのが個々人に託されるんですよね。

まぁ要は「きっとそうなんだ」と信じてしまうしかなくて、そうなると、三日月が好きな人はおそらくそうしやすいんですよね。実際、まわりでも三日月が好きな人はだいたいすんなり理解していて、よくわからないって言ってる人はだいたいnot三日月推しでした。

で、私はどうだったかというと、もともと初演段階から、三日月に興味がなくて。何考えてるのかよくわからないし、殺陣見てると肩こるし*1、でどちらかというと苦手でした。

原作ゲームで見ていたときも特にハマらず、「このキャラ人気なんだねぇ」という認識。

でもこれまでは支障なかったんですよね。登場シーンがとても少なかったから。悲伝を理解するために過去作見直した時に、セリフの少なさに驚いたぐらい。

あとポエミーな言い回しもたぶん苦手だった理由なんだろうなと今振り返って思う。 過去作見直した時に、こういう台詞回しを悲伝でもしてるならたぶん意味取れてないぞ…と思ったら、福岡で見た時に、三日月のセリフで本当に意味取れない箇所があることがわかって(まじかよww)ってなった。ライビュでようやく聞き取れた時は嬉しかったですね~。すごいすっきりした。

で、そういう、あんまりいい印象を持ってないキャラが、よくわかんない行動を取ってる訳ですよ。「きっと理由があるんだ…!」どころじゃない、「こいつ何がしたいの??(困惑)」という感じ。

初日はまだ、衝撃からか、(え、三日月、ずっとこのままなの…?)ってちょっとかわいそうには思ったようなんですが(メモが残ってた)、もともとあんまりいい印象持ってないキャラが、よくわかんない行動を取ってることがより明白になってくるにつれ、(こいつまじで何がしたいの…?わからん…)という気持ちに。

一回、ぐぐっと三日月の気持ちに感情移入してみて、あ~こういう気持ちになるのか~っていうのをやったので、多少はそのうさんくささ解消されましたが、まぁもとがマイナスからなのでね…。そりゃささらんよなぁという。

とはいえ初見でわからないのは駄目だと思いますけどね。ささる/ささらないは仕方ないけど、そこは今後気をつけて欲しいなぁ、という祈りをこめて締め。

*1:他作品の殺陣は大丈夫だったから、ステ三日月の殺陣が駄目なんだと思う。ただ悲伝では肩の力みがだいぶ減って見やすくなってました

田中尚輝くんがすごい! - 舞台「炎の蜃気楼 昭和編 散華行ブルース」3回目

行くたびに書くの楽しいですね。日報みたい。ミラステ3回目の感想です。

初日はあえて持たずに、そして月曜は突発的に行ったので、双眼鏡なかったんですが、今日はばっちり持っていって、表情見づらいところを見てきました。

タイトルにも書いたんですけど、尚輝くんファンの方で、もしなんとなく避けてる方いたら、ぜひ行ってみてほしい…とてもいいお芝居をしているなぁと、双眼鏡ごしに表情もはっきり見てあらためて思ったので…。 ただ、設定や世界観がまったくわからないと厳しいと思うので、桑原水菜著「炎の蜃気楼 昭和編 紅蓮坂ブルース」あたりを読んでいくと、今作で舞台化されてる部分は読まずに、だいたいの設定とか人間関係とかがざっくり把握できるかなと思います。

座席

今日どこだったっけな~ってチケット見たら昨日座った席とほぼほぼ同じところで笑ってしまった。まぁ今日は双眼鏡ある分違う景色なんだけどさ…

本日の発見

双眼鏡ごしだったのでいろいろ発見がありました。

「これであいつが俺のものになった…」っていうところ、てっきり笑ってるんだと思ってたら、違った。どっちかというと呆然としているというか…呆けたような表情だった。もしかしたら変わった可能性もあるけど…。

「今度こそたどりつこう、お前と俺の、最上の場所へ」ってところも笑ってるんだと思ったらそうでもない表情だった…。ただ、1回、泣き笑いのような表情になってたんだよな~。

鉄二の額についてるビンディー、宝石みたいなやつだけはっつけてるんだと思ったら、なんかまわりも線?みたいのが走ってて、根付いてる感じなんですね。今日は鉄二出てる時はだいたい鉄二定点してたんですが、鉄二の時は超かわいい…。ほっぺたふくらますところを双眼鏡ごしできちんと確認できて満足。一方で信長が乗り移ったところの貫禄がすごい。目つきが最高。「不遜だな」って言って流れで顎で指示出すところもとても良き。

あと、高坂、わりと焦ってますよね。これまでは手を貸してるようでまだ中立って感じだったけど、今回は明確に上杉側に勝ってほしいのかなという印象がある。

本日の気持ち

直江がやられたことを知って、景虎がブチ切れモードで殺陣やるところが、それだけ愛してたんだなぁっていうところがすごく切なく感じた。 その前の殺陣も景虎無双って感じですごいかっこいいんだけど、ブチ切れモードの時は鬼神が降りたかのようで、刀がしかるべき場所に吸い込まれていくような、勢いと美しさがあって、すごいなと思う。 思いのまま、本能のままに振り回しているように見えて、芝居としては当然、相手を傷つけないようにきっちり間合いをはかってやっている訳で、そのあたりの技術にも感嘆する。

キャストコメント

翔さん「今作から初参加で、難しいところもあったと思いますが、ひたむきな姿勢に助けられたりしました」みたいなフリで、(お、これは…!)と思ったらやはり、田中尚輝くん。「ひょおおお」みたいな驚き方をしていてかわいかった。

尚輝くん:ほんとに(事前に)言われないんですね…! コメント言う時はビンディーつけてこようと思ってたのに…(と額見せ) えー恥ずかしい。

他キャスト:いつもつけとけばいいのに

尚輝くん:いや僕は加瀬さんの味方なので…! ミラステは独特で深くて、「愛」「死」「生きる」であったり、こういう作品が初めてで、稽古場での先輩方の芝居への姿勢だったり、本番での盛り上がり具合だったり、勉強させてもらってます。こういう役なので、どうなのかなと思ったのですが、みなさんに受け入れられてるのかな~と思ってますw

という感じの内容でした。メモから書き起こしたけど、けっこう抜けてるのでざっくり取ってください…。

「足が…!」って震えてることを示してくれたり、かわいかった…。一方で、「受け入れられてるといいな」ではなくて、「受け入れられてるのかな~と思ってます」って言ってたのが、謙虚な自信って感じでよかったです(小並感)。いや実際めちゃくちゃよかったけど。ああいうのって客席の反応からわかったりするのかな。

あと喋ってる間、隣の鐘ヶ江くんが半身尚輝くんの方に向けて、じっと見てたのがかわいかったです。

アフタートーク

翔さんだったかな?「ハンドウがうんうん真剣に聞いてるのがおもしろいなと思って…」って吹き出した人がいたw ハンドウ(役の林修司さん)が司会なのは恒例なのでもはや慣れてしまったけど、初参加の人たちには驚かれたらしい。翔さんの「せめてリーさんがいいよね」というフリから、一瞬リーさんにw(夜叉衆ブギウギでその役も兼ねてた)

印象に残ってる話を箇条書きで

  • 翔さん「今作の初日開演前の空気感は、夜啼鳥ブルース以来の感じだった」

  • 鐘ヶ江くん(心がけてること)「信頼できる先輩方とのお芝居なので、新鮮に新鮮に、リアルに、ちゃんと相手の言葉を受けて返すということ、あまり同じ芝居にしようとしなくていいかなと。」「殺陣でも、次かかってくる人の方向を見ないようにしてます。かかってきたから受けるので」

  • 平牧仁さん(出る前に緊張するかどうかみたいな話で)「ミラステってすごくお客さんが見てくれるじゃないですか。お客さんに見られてると集中度合いがあがるので」翔さん「だから本番でのびるのか」平牧さん「特に変えてるつもりはないんですけどね」

  • まあささん「なんだっけ、『お待たせ、景虎』みたいなセリフあったじゃん」翔さん「そんなセリフあったか!?」※正解は「待たせたな、大将」

  • あまがみして「のぶなげ」と言ってしまうハンドウと「かげとろ」と言ってしまう直江。その後言い直すもさらに「景虎さん」翔さん「俺のいないとこではそう呼んでるのか…?」

スーパー鐘ヶ江タイム - 舞台「炎の蜃気楼 昭和編 散華行ブルース」2回目

本来は明日が2回目になるはずだったんですが、フォロワさんと「推しが行くなら今日か明日ですよね」という話をしていたところに、AXY行ってきましたツイが来て(正確にはAXYさんのツイートがあった)、あれ?これまじで今日来ちゃうのでは?となって行ってきました。

スーパー鐘ヶ江タイム

前回書きもらしたやつ!前作でも鐘ヶ江くんの高坂とてもよかったんですが、今回もよかった~!いやらしい感じの台詞回しが最高。緩急の付け方が素晴らしい。説明セリフが多いんですが、それもすっと頭に入ってくるし。

2回ほどがっつりアクションするシーンがあるんですが、くるくる回り、かわしつつ、ばきばきの蹴りや殴りが入り、鐘ヶ江くんの身体能力をフルにいかすアクションでとても見ていて楽しいです。

今作では刀持つシーンもあるんだけど、そこがまた所作がきれいで…。作品が作品だからって避けてる鐘ヶ江くんのオタクがいたら食わず嫌いせず見て欲しい…。ただ、今作から挑戦する場合は「紅蓮坂ブルース」あたりを読んで、設定や世界観とこれまでのざっくりとしたあらすじをつかんでおいたほうがいいかもしれない。

ここからネタバレ含みます

田中尚輝くん

今作から参加の尚輝くん。鉄二似合いそうだな~。と思ってたら、鉄二信長に乗っ取られるんだよね…!話知らずに行ったからまじでびっくりした。本当に信長が乗り移ったかのような、貫禄っぷりですばらしかった…。 今パンフ見たら、稽古場に寝っ転がってた理由がかわいかった(笑)

全体の感想

平牧さんのボルテージがUPしていました。 本当に壊れてしまうんじゃないかと思ってドキドキした。

前回見た時はラストの「今度こそたどりつこう、お前と俺の最上の地へ」っていうの聞いた時に、景虎の切ない願いみたいなのを感じて、すごく切ない、悲しい気持ちになったんですが、今回は景虎様が儚いながらも笑顔だったのもあってか(あれもしかして前回もかな?)、希望を感じました。

その後の上杉謙信の「行きなさい、光のさす道を」みたいなセリフがすごく慈愛に満ちてるのがさ~。もうきゅんときてしまった。

換生直後あたりからの色部さんとのやりとりとかから、なんか幼子みたいだなぁと思って見てたところから、このシーン見ると、本当に父と子って感じだなぁと思って。

悲伝の時もそうだったんだけど、何回も繰り返す、みたいなのに対して、絶望よりも希望を感じてしまうのはなんでなんだろうな?と思ってて。私の気質なのか、それとも感受性がなんか妙なのか…と思ってたんですが、その時にいつも思い浮かぶセリフがあって。 「何度だってやりなおしてみせる」みたいなセリフが響くんですよ。これ何の作品から来てるんだろうって考えてて、今日ようやく思い出したのが、野梨原花南先生の「ちょーシリーズ」。(ちなみに集英社Cobalt文庫です。ミラージュと同じレーベルw)

中学生の頃にドハマリしたシリーズなんですが、その中に王子にかけられた呪いを王女がわりと力づくで解くシーンがあって。解いた後に王女が言うんですよ。「あんたは何度だって呪いにかかればいいわ。何度だって私が解いてあげる」(※手元にないんで細かいとこ違うかもしれない。) めちゃくちゃかっこよくないですか!? たぶんこの印象から私の中で「何度も繰り返す」=「愛が強い」みたいな図式ができちゃってるんですよね。

だから何度も繰り返してるっていう状況を聞くと、「つ、つらい…」というよりも「それだけ思いが強いんだ…!」というのが先行してしまうのかなぁと。まぁあと、やり直せるって希望じゃない?って思ってしまうのもあって…。

それで絶望って感じにならないのかもなぁと思ったりしました。

そういえば、美奈子が直江に対して「もうわかった、わかったから」っていうのが、何がわかったんだ??と思ってたんですが、直江が景虎を愛してることかっていうのに気づいて、それを美奈子が「わかる」ということは…と考えて切なくなりましたね…。 美奈子を通して景虎を抱いてたってことでしょ…悲しすぎる。 「かきだしてやりたかった」とかなにげにセリフはとても生々しいんだけど、悲痛だよな~。

カテコ挨拶メモ

今日は色部役の笠原紳司さん。 「座長優しいから『今日、紳さんお願いします』って言ってくれたので、スムーズにしゃべれます」って言うのを聞いて、佃井さんがほっぺた膨らませてたw 座長が毎回、これまでの公演は忘れて、この後の公演も忘れて、出し切りましょう、というので、本当は駄目かもしれませんが、次、声が出なくなってもいい、という思いでやっています。という感じの内容でした。

本当に来た

カテコで翔さんが「これまで演じてくれた人たちの思いも乗せて」みたいなことを言っていて、「もしや…?」と思ったら本当に見に来ていた。ちらっと帰っていく姿が見えたんですが、同じ空間にいたんだなぁと思うとなんとなく嬉しいですね。

未来へ - 舞台「炎の蜃気楼 昭和編 散華行ブルース」

これまではミラステ、舞台化される部分は読んでから行ってたんですが、今回なんとなく機会を逸してしまい、ならもう未読で行っちゃおう!と思って舞台が初見で行ってきました。

新鮮な驚きがいっぱいで、死んだね。うん、死んだ。

ネタバレしない感想としては、
一幕終了後:うわー、地獄だな…。
二幕終了後:うええええ(泣く顔文字)

でもめっちゃ面白かった!(説得力ZERO)

なんだろうなぁ、こうするしかない悲哀というかなんというか。そこにしかたどり着けない悲哀があった。

あとBSP組がいい芝居してたので、ためらってるファンの人がいたら行ってほしい。

ここからはネタバレします。






スぺゼロでミラステのあの、ぎゅっ、と集中する感覚って出るのかなぁとちょっと心配してて、一幕は実際ちょっと拡散気味だったかな?(普段に比べて)と思ったけど、やっぱり最終的には集中する感じになってて、さすがだったな~いやほんとミラステって独特の集中する空気感ありますよね。


今回は話の展開を知らずに行ったので、もうね…驚きがいっぱいでしたね。*1

美奈子を犯してしまうのはぼんやり把握してたので、そのシーン自体に関しては(おぉ~きた!)って感じだったんですが、ぼんやり聞いた知識で推測していたので、あれてっきり、景虎が入った美奈子とどうこうなるんだと思ってたんですよ。だから、あっそういうことじゃない!?ってびっくりしたし、妊娠しちゃう上に、「産みます」って言いだすと思わなくて、あそこ怒涛でしたね。直江との子供とか話がややこしすぎるよぅ…って思ってたら、その胎児に景虎を換生させたいって言いだして、関係がもつれすぎでは…っていう。

ここらへんの感想:うわー地獄だな…。

直江がいう「信じすぎたのがいけない」っていうのは本当にそうだと思うんだけど、「あいつならそんな非道なことはする訳がない」という信頼もあるし、ある意味高をくくってた部分もあるだろうな。「あいつが俺を裏切るはずがない」という。

二幕でハッとしたのが、直江と美奈子に何かあったらしいことをマリーの言動から察した時の景虎の第一声が「直江に何かあったのか」なんだよね。あ、そこ美奈子じゃないんだなぁと。その後も直江が傷つけられたことにキレるし、危険をおかして助けに行っちゃうしさぁ…。大好きじゃん…。

前作の時も直江の家が焼かれたことに対して、「俺は今最高に機嫌が悪い」って静かにキレてるのにとてもきゅんときたんですけど、助けに来た時最高に萌えたね…。ツンデレにもほどがある。

んで、ラスト。普通に勝つと思っていたのでびっくりでしたね。いやまさか、負けてしかもほとんどが死んでしまうとは…。

愛する人たちを幸せにできない」っていう景虎の嘆きが悲痛すぎて…。自分がどうしたいかという部分に素直に向き合えば一発で解決すると思うけど、まぁできないからこうなってしまうんですよね。真実と向き合うのはこわい。
「あいつがすべて俺のものになった…」って昏く笑う景虎様が、哀しくて切なかったな…。


「今度こそきっとたどりつこう、俺とお前の最上の地へ」っていうのを聞いた瞬間に考えたのは、あ、また円環に入ってしまった…でした(悲伝脳)。なんなの?円環はやってんの??*2

お隣の方がラストシーン以降、泣きを止められなくなってしまっていたけど、わかるわ…って感じだった。私自身はそこまでではなかったけど、ずっと原作好きで追ってきて、これ見せられたら泣く。

あぁこれはスタオベだろうなと思っていたら3回目のカテコでスタオベになり、それを見た翔さん、「そんなにお尻が痛かったのか?」。両隣の直江とマリーが崩れ落ちてた(笑)。でもこれによって会場も笑って力抜けたし、平牧さんがずっと、魂が抜けたような、でも険しい表情だったのが笑顔になったのがなんかほっとしましたね。

ダブルカテコ時の挨拶は直江役、平牧さん。
このような愛に溢れた作品に出させていただき…
お客さんの心にもそういったことが残っていればなと思います。
みたいな内容でした。

なんだろうな~いっぱい受け取ったな。BSP組の話とかもしたいんだけど、また後日…眠い。

*1:そういえばやどかりボレロは舞台用の新作だったから、あれも舞台で初見でしたね

*2:追記:まぁミラの方が先なんですが(笑) 冗談に注釈つけるのも野暮かなと思って省いてたんですが、誤解を招いてるようなので追記しました。

三日月の動機について考えたこと

ネタバレを含みます!







いろんな人の感想読んで、
自分が第一幕で得た印象と、考えたことなどをあわせて、
おそらくこうだろうなとは思いつつ、腑に落ちないんだよな…と思っていた。


おそらく、三日月の動機は「本丸(と本丸のメンバ)を守ること」なんだと思う。

小烏丸が何度も形を変えて言うのは「これまで三日月がしてきたことを信じろ」ということ。そして、骨喰は「三日月は敵じゃない」と言い、燭台切も「三日月さんは敵じゃない」と言う。「殺してしまおうと思えばできた。でもしなかった。」

そして、極めつけは鈴木拡樹氏が深センでのトークショーの際に言ったとされる、「愛なんですよ」ということ。

これだけ情報がそろえば、そういうことなんだろうとは思う。
しかし、腑に落ちない。

燭台切を斬るのは「まだ折れるわけにはいかない」から。そして、そこで折れるわけにはいかないのは、山姥切との約束の地点まで行く必要があるから。

しかし、約束の地へたどり着きたいのは三日月ひとりの願いなわけで、そこにたどりつくために他のメンバを傷つけるのは、ただ自己中な振る舞いにしか見えなかった。

(ループに閉じ込められてるのは確かにかわいそうだけど、自分の願いのために他のメンバ傷つけてるじゃん…? まぁまだ意味取れてない箇所あるし、見落としかなぁ)と思っていた。


でもふと、これだけ振り返って考えて答えが出ないの、もしかしてここも「描写されてないポイント」なのでは?と思い、どういう描写があればつながるのか考えてみた。

「三日月の行動は本丸(およびメンバ)を守るため」というのと、「約束の地へたどり着くために本丸のメンバを斬る」というのが矛盾していて腑に落ちない。

じゃあ、「約束の地で、山姥切にループを断ち切ってもらうことが、他の本丸メンバを救うことにつながる」んだとしたら?

これならつながる。それなら、燭台切を斬った行動も、最終的には本丸を救うことにつながる。

しかし、ここを伏せるの、勇気あるというか蛮勇というか…と思ってたんだけど、これ要はループを断ち切った場合に何が待ってるのかという話で、説明入れるならラストの手合わせのところなんだよね。そして、私が意味取れてない箇所の一つが、そこ。

……ということは聞き落とし・読み落としの可能性があるなぁ~というところでオチです(笑)