考える練習

舞台やイベントの感想など

舞台「煉獄に笑う」感想

西田大輔さん演出の舞台を見に行くのは、青エク、つむ鴨、三国無双、についで4作目。西田さん演出の2.5好きなんですよね。殺陣がばっしばしなのと、縦横無尽に動き回るセットが好きで。

ただ、今回はチケ取りのあたりでなかなかの金欠具合だったのと、原作読んだ感じ、あんまり好きなテイストじゃないかも…?と思って、1回だけ取ってたんですが、実際に観てから「これめっちゃ私が弱いやつー!」ってなって増やしました。原作を読んで事前チェックした意味とは。

なんか原作漫画読んだときは、おもしろいなとは思ったんですけど、つるっと読んで終わってしまった感じだったのと、主人公石田佐吉(=後の石田三成)が
ちょっとうっとうしいなと感じたのがあって…。舞台版はあまりうっとうしさを感じなかったんですよね。佐吉役の鈴木拡樹氏の透明感のせいだろうか。


本当は千秋楽のライビュ前に宣伝としてあげたかったのですが、もう終わってしまったので、以下、ネタバレ気にせずいきます…笑。


めっちゃ弱いやつー!ってなったところは、双子のエピソード。誰かのために犠牲になることを選択するエピソード、めちゃくちゃ弱いんですよね…。つむ鴨の時も、そういうところでことごとくぼろ泣きしました。1幕最後、実は双子はあえて自分たちを嫌わせて、近江の人たちを守ろうとしていたことが明らかになるシーン、もうねー。泣かずにはいられませんでした。あやうく前が見えなくなるところだった。

原作読んだ時に阿国いいなぁと思って(これは覚えている)、キャスト先行で阿国(前島亜美さん)を選んでいて、いややっぱ知ってる俳優さんにしておくべきだったか?とかちょっと後悔したりしたんですけど、阿国にしておいて大正解でした!舞台版見て、阿国がより好きになりました。めっちゃあだっぽくてかっこいいし、かわいいところもあって。非の打ちどころがなくない!? 守られる女キャラじゃなくて、めちゃくちゃ強いのも好き。実際には女でそこまで強いなんてほぼほぼありえないのわかってるけど、でもファンタジーだからさ。殺陣の時も動きが見劣りしてなくて、男性の殺陣を見慣れてるとどうしても、女性のアクションは遅いなって感じることが多いんですが、それがなくて、えええめっちゃかっこいいな…ってほれぼれ。wikiによると空手やってらしたそうなのでそれでかな。蹴りもめちゃくちゃ綺麗だった。

初回の時はあんまり双眼鏡使わないようにしてたんですが(9列目とわりと近かったせいもある)、帰ってからパンフみて、素のお顔がめっちゃかわいらしい感じのお顔でびっくりしました。えっ、こんなかわいらしい人が、あんな艶っぽい阿国を…!?と混乱。2回目行ったときに双眼鏡でガン見したら、確かにお顔はかわいらしい感じで、見ながらセリフ聞いたり動作見てたらなんか軽く混乱しました。

かわいらしくしゃべってるところはおきゃんな娘っ子って感じで*1、超絶かわいらしいのに、ちょっと低めにしゃべると芯の通った大人の女性って感じになるんですよね…。桜花に対して、胸張って笑ってりゃいいのよって諭すシーン大好きなんですが、優しさも持ってるあたりがとてもかっこいい。

初回観劇時は終演後物販ない回だったので、事前に阿国のブロマイドA,Bを買ってたんですが、よくやった自分!!って感じでした。まぁ結局もう1回来たんであれなんですけど…笑

西田演出が好きと言いながら、独自性についてあまり理解してなかった私。セットが縦横無尽に動くやつが西田さんお気に入りの演出である、ということは、
西田演出が大好きな友人から聞いて知ってはいたんですけど、感情的にもりあがるところで、”歌詞ありの”曲を流すってわりと珍しいですよね…? (ただ、こないだ髑髏城でも同じような演出の仕方見た気はする笑) あっ、これつむ鴨の時もやってた!と思ってなんか嬉しくなった。ただ、ちょっと歌詞がうるさいかなとも感じたので、あれが嫌って人もいるんだろうなぁとか思ったり。

あと見ててちょっと笑ってしまったのは、殺陣で、これからみどころなシーン始まりますよ!って時にいかにもゲーム音楽って感じのBGMが流れ始めた時。三国無双の時もあったけど、あれはまさにゲーム原作だったから、ゲームをなぞってるんだろうな~と思って気にしてなかったんですが、普通にお芝居として見てるところに突如、リズミカルで何かの始まりを思わせるアップテンポな曲がはじまると、あっゲーム始まった!と思ってしまって。島左近無双楽しかったです。錫杖の殺陣に安定感ありすぎた。

以下、キャストごとに。順不同。

島左近(中村誠治郎さん)
三国無双の時の呂布がよかったので、中村誠治郎さんの島左近楽しみにしてました。ひょうひょうとしていて、いい人そうなんだけど、どことなくうさんくさいのが絶妙な感じで、呂布が表情の動きがほぼない感じの役柄だったので、こういう感じになるんだ~と興味ぶかかったです。人たらしな雰囲気がめっちゃにじみ出てるのは誠治郎さんならではなんだろうな~と思って見てた。

石田佐吉(鈴木拡樹さん)
この界隈でこんなこといったら殺されそうですけど、これまであまり鈴木拡樹さんの殺陣をいいなと思ったことがなかったんですが、今回、殺陣見て、めっちゃいいやん…!ってなって、要はこれまで見たやつはあわなかっただけなのかなと言う気がしてきました。特に刀ステの三日月の殺陣が、見てると肩こるので好きじゃないんですが、今回見てて、殺陣めっちゃうまいな、しか思わなくて、見ててとても楽しかった。特に微妙に息があってない殺陣見た後はとても安心感を感じました。

百地一波(納谷くん)
プライド高くて、生意気な感じがよく似合ってる…というと語弊ありますが、納谷くんのSっけがうまいこと反映されてた気がします。百地一派はみんな丹波さんが大好き!な感じですが、丹波さんへの憧れをわかりやすく体現してるうちの1人が一波。「それが丹波さんでしょー。あーかっこいいなー」ってセリフがあって、ここ、私が見た2回、言い方が違ってて、1回目の時は「あーかっこいいなー」が棒読みテイストで、2回目は「あー、かっこいいなぁ…」って感じだったんですが、棒読みテイストの時、小生意気な感じがすごく出ててよかったですね…。それから「失敗しただろ?」って指摘されて表情変わるとこも好き。プライドの高さがよく出てますよね。殺陣に関して言及するの忘れてたけど、すごいのは言わずもがな。

芦屋弓月(浅田舞さん)
元々フィギュアスケートの選手をされていただけあって、感情だったり雰囲気だったりの表現はできているんですが、それを言葉にのせて伝える、ということはまだこなれていない感じで、お芝居そのものができていないのとはまた違っていて、そうなるのか~ととても興味深かったです。

曇芭恋(崎山つばささん)
飄々としていて、時折ひどく冷たい声をだす落差がいい感じ。

日替わり

八咫烏の面々が話してるのを聞いてる内に寝てしまう丹波さんを起こす、というのが日替わりだったんですが、東京千秋楽のがかわいかった…!
八咫烏の面々が一波と桜花以外うろ覚えなので誰発言かわからない感じになってます、すみません;

「よし、(起きるのを)待とう」
一波「え、待つんですか?(笑)」

「何かやって遊ぼうぜ」
「だるまさんがころんだしよう」
「じゃあ一波、鬼な」
一波「えっ」

単純に丹波さんの一番近くにいたから(?)か、鬼にされる一波。
そして、だるまさんをすると考えた場合、とてもいい感じの位置に立っている丹波さん…(笑)
さんざんためらっておたおたした後、丹波さんの二の腕に腕を置いて、顔を伏せる一波。

「だーるーまさーんがころんだ」

わかりやすく動いてた人に、「どう考えてもアウトでしょ(笑)」
「爆弾を…」「はい、アウトー」
「鎖が動いてるからアウトー」
「太りすぎだからアウトー」「ひどい!」
「気持ち悪いからアウトー」
「おいそこのプリケツ!最近美脚とか言われて調子乗ってるだろ、アウトー」「なんでだよっ!」
とばっさばっさアウトにしていく一波、というか納谷くん(笑)

桜花だけが残り…最初の位置から一歩も動いてなかったので、「やる気あります〜?全然動いてないですけど〜?」と言いながら顔を伏せて、だるまさんが…と言い始めたところで、桜花がダッシュして一波にタッチ。あっ、ちょっ、タッチとか、と一波わたわた。

と、そこで丹波さんが突然覚醒。「だーるーまーさーんーがー」と言い始め、「怖い怖い怖い」と各々隠れ始める八咫烏(笑)

「ころんだ」まで言い終わった丹波さん、目を開けてまわりを見渡し、「消えた…?」
いますいます、とアピールする八咫烏の面々。

…という一連の流れが、もーかわいかった…! 私の文章力ではまったく伝えきれない感じがするのが惜しい。八咫烏なかよしなのとてもよかった。


あと一波が桜花と一緒に行動するように言われてだだこねるところが日替わりだったんですが、「え〜やですよ〜」「足でまといじゃないですかぁ〜」っていうとこで、足で地面をけりっけりっしてたり、ごろんごろん転がりながら言ったりしてて、めっちゃかわいかったです(笑) その後桜花と腕相撲したり手押し相撲したりしてて、わりと負けてることが多かったんですが、勝った時にめちゃくちゃ喜んでて、こんな喜び方したらキレられても文句言えないなと思ったけど(笑)、かわいかった…。そうそう、それからカテコではける時に、客席にぶんぶんお手振りからの誠治郎さんに両手フリフリしててかわいかったです(笑)。

アフタートーク

鈴木拡樹さんと中村誠治郎さんの回を見ました。円盤にダイジェストが入るらしいので、詳しくはそちらを御覧ください…というかげらげら笑ってたのであんまり覚えてないんですよね(笑)

  • 誠治郎さんが、戦国BASARA石田三成役だったところから、「石田三成といえば俺なので」とドヤ顔した後、客席に向かって「すいませんでした!」と土下座。
  • 司会されてた洋二郎さんが誠治郎さんがtwitterでふぁぼをする様子?を腹からの「いいねー!」でなんども表現していたの笑った。

「いいねー!」言うたびに笑ったのでぜひダイジェストに1回でいいから入っていてほしい。

あと衣装なしでのアフト回だったんですが、Tシャツ姿の鈴木拡樹氏はとても薄かったです。内臓入ってるんですよね…人体の神秘…ってなるレベルの薄さだった。びびった。

*1:これ死語かな…