考える練習

舞台やイベントの感想など

悲伝から伝わってくること

「三日月がやっていることは悪いことじゃない、それだけはわかってくれ」というメッセージはめちゃめちゃ伝わってくるのに、描写でそれが感じられない。という話をこれまで何度かしてきたのですが、そこから考えると、悲伝で一番伝わってくるのは「末満さんが三日月宗近を愛しているということ」なのかなぁという気がします (オタク的な意味ではなくて)。愛しているというとちょっと言葉が強いかな。大切にしているぐらいのニュアンス。そして、そのことに感動できる人が悲伝で感動できる人なのかもな、と。

そう考えると悲伝内で三日月がやっていることが実際どういう意図なのかが伝わらなくてもいいんだ、と言う人が擁護派にいるのも道理で、「三日月がやっていることは悪い意図に基づくものじゃない、として受け取って欲しい」というメッセージさえ伝わればいいんですよね。実際の行為がどう見えるかはどうでもいい、むしろ、実際にやっている行為が悪い意図を持っているように見えれば見えるほど、「でもそうじゃないことをわかってほしい」というメッセージは際立つことになる。

悲伝の三日月の行動の辻褄について考えていた時に、三日月に関しては「つじつまが合わない、どう考えても解釈できない箇所がある」のが正解なんじゃないか?と思ったりしたのですが、間違いでもなかったのかもなぁという気がしてきています。