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あの奇跡がもう一度 - 浪漫活劇譚「艶漢」第二夜 感想 -

浪漫活劇譚「艶漢」第二夜、見てまいりました。

最高。続編やってくれてありがとう。
また最高なものを見せてくれてありがとう。

という気持ちでいっぱいです。
なんでか艶漢に関しては泣きそうになるんですよね。

以下、ばしばしネタバレする記事となります。

若林最高。妄想と笑いをありがとう。

キャラ・キャストで、若林の名前があって、おぉ~あいつ出て来るのか~って楽しみにしてたんですが、期待以上でした…。予定になかったのにブロマイド買っちゃった。
爽やかな笑顔でとんでもないド変態。
鼻につくイケメンとか言ってはいけない本音を口に出して、「心の声がダダ漏れだぞ」ってつっこまれるところとか、うっかり口に出しちゃった感、そしてあまりにもにこやかに言い放つので一瞬意味取れない感じ、再現度がすごい!!笑
しかも当たり前なんだけど、舞台で妄想シーンやろうと思ったら役者さんがやることになるんですよね。なんともけしからん光景が目の前で繰り広げられていて、目の毒、いや眼福でした。もうまじで若林おまえ…ありがとう…。
光路郎と春澄のシーン、光路郎がずっとすみませんすみませんって言ってるせいで、妄想とリアルの混線って感じでよりおかしかった。あそこってもしかして若林のアドリブだったりするのかな。鼻をすりすりさせた状態で「僕が止めるまで止まらないよ!」って言い出したの最高におかしかった。
あとずっと詩郎のことを柳腰男子って呼んでるのが楽しい。後半展開がヘビーになってくるにつれて、「柳腰男子!」が癒やしだった。

櫻井くん今回も身体はってますね

今回もちゃんと全裸シーンがあるっていうこのサービス精神。もちろん大事なところは隠してるんですけどね、禁って書かれた丸いお盆で…(笑) しゅぱってひっくり返した時はめちゃくちゃびっくりした。あれどうやってるんだろ。単に高速でひっくり返してるだけ??
その後の若林の妄想につきあわされるところもずっとどちらかの手がお盆持ってるのがなんともわずらわしそうで、シュールだった…笑。横歩きしてるのがまた…。

安里まじ安里

もともと原作では詩郎が好きで、どっちかというと安里嫌いだったんですが、初演を見て、安里が好きになった私。今作もOPでばーんって安里が出てきた瞬間、「あっ好き…」ってなった。あれなんなんだろうな~。なんかね~とにかく惹きつけられるんですよね、舞台版の安里って。出てきたらずっと見ちゃうし、だんって大きめの箱の上に足置いて美しいラインができあがった時とか、「あっ」ってなんかダメージくらった。
こういう言い方するとあれなんですけど、三上俊さんが大好きという訳でもないんですよ。艶漢初演で見てから他の作品でも何度か拝見したんですけど、そこでは別に「あっ好き…」とはならないんですよね。上手い役者さんだなぁとは思うんですけど。なんか安里に関してはカチッとハマる何かがあったんでしょうね。
ああいうタイプの男性ってリアルだと大嫌いなんですけど、安里に関しては弄ばれたい。そのぐらい好き。
そういえば今回も2幕始めに安里タイムがあったんですが、「俺と遊んでくれる人~?」みたいなやつでもののみごとに通路じゃないところばかり手があがって、「…うん、あのもうちょっとこう、、通路側で頼む」って言ってて笑った。

信じるということ

おそらく人を疑ってかかることが習慣になっているだろう詩郎にとって、光路郎の存在って本当に救いなんだろうな…。光路郎の信じてる加減って、すごいですよね。詩郎が何をしても受け止める覚悟がある、、いや覚悟があるというと違うな…何をされても受け止めるんだろうなって感じがある。
人を疑うことが習慣だからこそ、こいつ本気なんだっていうのはより詩郎は実感してるはずで、そして、だからこそ、すごく怖いだろうなって、感じました。
そこまで信じてくれているっていうのはすごく嬉しいと思うんだけど、自分がそこまで人を信じられないからこそ、同時にすごく怖いんじゃないかなって。

人の心の闇を扱うこの作品において、腹の中では違うことを考えてるのってとてもよくあることで、春澄のエピソードが象徴的ですけど、裏切りがとても日常的なんですよね。だからこそ、光路郎の行為がとてもまぶしく見える。


今回はもろもろの都合であと見られるのが千秋楽のみなんですが、見た後でまた書きたいな。