考える練習

舞台やイベントの感想など

舞台「憂国のモリアーティ」感想、というか浮く椅子について [※1/15 追記]

椅子が浮く意味がわからん、というのを聞いて考えていたら 1,000字を超えていたのと、同じようによくわからんってなってる方がいそうだな~と思ったので、そこだけ先にあげてみました。

たぶんあの椅子の解釈はいろいろ読み解き方があると思うので、私はこう考えましたという一例です。

舞台見てないと意味がわからないと思うので、見てから読むの推奨です。



ちょうど双眼鏡を覗いていたので、すーっとつるすための金具が写り込んできて、あ、なんか吊るすんだなってわかってしまったのと、(金具がとてもよく見えました…)、カチャカチャいう音が聞こえてきたのはちょっと笑いそうになりました。

椅子が浮いたのは最初「?」というか、「吊るすの椅子かよww」とは思ったものの、あ、そういうことかってわりとすぐに納得いったんですよね。私は西田さん演出の舞台は2.5/オリジナル問わず、まあまあ見てる方だと思うんですが、ああいう表現は見たことないから西田演出に慣れてるためではないと思います。……って考えてて気づいた。私はカクシンハンという劇団のお芝居が好きなんですが、そこがわりと暗喩使うので、それで慣れてて違和感感じなかったのかもしれない。

観劇後に友人と話した時に、
友人「椅子が浮いたのが謎」
私「死んだことの暗喩かなと」
友人「倒れただけで十分じゃないですか?浮かせる意味がわからない…」
私「うーん、やりたかったんじゃないですかね…」
みたいな頭の悪い返答をしたんですが、そういえばあれ二段階じゃなかったかな。
「お前、こんなことしていいと思ってんのか!」的な揉め or「ぐっ」ガターン的なのがあってその後死亡だったら一応意味あるのかなと。記憶がおぼろすぎてわからんけども…(悲しい)。

彼らを殺したことって、自分たちが助かるためもあるけど、彼らに罰を与えるためという意味合いもあったと思うので、「吊し上げ」がかかってるとかもあるのかな。

あの事件は共犯者となる最初の一歩という意味でも、三兄弟にとって大きな意味を持つエピソードだと思うので、ちょっと違和感を感じるような、何かごろっとしたものが残る形で演出してることは不思議ではないかなと思います。

あらためて振り返ると三兄弟が三角形に立ってて、椅子が斜め上に浮かんでるの、彼らの関係性の象徴という感じがして、すごくよくできてるな~という感じがしてきた。

椅子が倒れてる状態だと、三兄弟と並列、同じ高さになるんですけど、吊り上げられていることによって、椅子が「上」になるんですよね。そのせいでちょっと圧迫感がある。あの事件をきっかけとした結びつきは彼らにとって、絆であり、同時に縛るものでもあると思うので、それを象徴するものとして、椅子の位置関係、とてもよく考えられている気がします。

あと、単純に宙に椅子が浮いてるとすごく違和感があるので、上述の違和感を感じるようにしたい、という狙いもあるかもしれない。

少なくとも椅子の捌けさせ方の都合ではないので、わざとなんですよね。

私は違和感感じなかったなぁ、なんでなんだろ?というところから考えてみたんですが、意外と深いな…椅子…(笑)

個人的にああいう、セリフの音声と椅子が倒れることによってエピソードを表す、みたいな表現が演劇ならではという感じがしてわりと好きなので、テンションあがりました。あとあれ、人を出さずにほのめかすことで不気味さが出る感じがするので、今作にはその点でもぴったりだなと思います。

[2020/01/15 追記]
実は上の記事内でも、私自身意識せずにするっと意味が移り変わってしまってるんですが、倒れた椅子は個別の死で、上にあがった椅子はエピソード全体の象徴ですね、おそらく。

2019年 よかった舞台

すべりこみで2019年間に合った!笑
年の瀬ということで今年よかった舞台を振り返り。
正式名称だったり略称だったりは気分です。

2.5次元

あんさんぶるスターズ ~Memory of Marionette~

猪野くん出るんなら行くか~とゆるい気持ちで行ったら大変なことになった作品。各々がそれぞれの願いや信念に従って行動しただけなのに、うまれてしまう結果に毎度涙し、途中からは英智にも感情移入するようになった結果、毎回情緒がぐちゃぐちゃになっていました。



あとシンプルにみかちゃんが非常にかわいかったのと、ヴァルのパフォーマンスが良くて、ずっと見てたかった…。

東京公演だけのつもりが、京都・大阪と遠征する羽目になりました(笑) 大千秋楽@宮城は迷ってる内にチケットなくなってたんだけど、残ってたら行ってたな~。

エーステ秋冬

紬のエピソードがめちゃめちゃ好みだったので、始まる前から期待値大だったんですが、それを上回る出来でした。
hirokuhukaku.hatenablog.com

エーステ春単独

組としては春組が好きなので、推しが出演決定して、いっぱい通っても罪悪感感じなくて済むぞと思って嬉しかった(理由)。話ももともと好きな話だし、推し出てるし、あんステMoMで英智役だった笹森くんも出てるしで、楽しかったな~。

荒牧さんのモブ役としての出番がゲームのキャラで殺陣がある、というまさかだけどぴったりな使い方でめちゃくちゃ笑ったのを覚えてますw 2日目から入ってきた、万里との日替わりのやりとりも楽しかったんだけど、千秋楽では初日のアドリブ部分がないverになってて、これまで見てきたものが幻になったみたいだったのも印象深かった。

僕のヒーローアカデミア The Ultra Stage

hirokuhukaku.hatenablog.com
これもダークホースだったな~ここまで興奮することになるとは思わなかった。

舞台「血界戦線

スタイリッシュでおもしろいけど、これどう舞台化するんだ…!?というのが開幕前の不安。蓋を開けてみたら、メインキャラの性格がわかるエピソードを拾いつつ、一本の舞台としてのカタルシスも得られる構成になっていて、取捨選択・まとめ方がとてもよかった。オリジナル舞台だと3時間半超えが常な西田(大輔)さん、2.5だとちゃんと3時間以内に収めてくるのはなにか圧力がかかってるんだろうか…(笑)

各々の技もわりと特殊なんですが、マッピングに頼り切らず、アナログにうまく落とし込んでいて、ここも演劇ならではという感じで私は好みでした。スティーブンさんの凍らせる技の表現が特に好き。

あと猪野くんのザップがとてもかわいかった…。かっこいいところももちろんあるんですけど、ぐすぐす泣いたり駄々こねたりしてるのがめちゃくちゃかわいかった。かわいい猪野くんに弱い。

メサイア~悠久乃刻~

山崎大輝くんが出るということで気になって観劇。ヒガンバナズの選択がつらい。過去作の配信ではあんまり刺さらなかったんですが、大輝くんの役がツボだったからなのか、しばらく引きずりました。

オリジナル

骨と十字架

評判よかったのですべりこみで観劇に。これはほんっと見に行ってよかった…。
信仰心の厚い神父が進化論の研究をつきつめた結果、真実にたどりついて揺らぐ話なんですが、本人と関わる人達、それぞれの思想の違いと それらがぶつかることによって引き起こされる反応・揺らぎがとても細やかかつ色鮮やかで、お芝居見た満足感がすごかった。

百合と薔薇

ネルケ主催、女性が演じる百合verと男性が演じる薔薇verがあった、朗読劇。高橋広樹x猪野広樹の回を見ました。台本は常に手に持っているものの、普通の芝居並みに動き回る朗読劇だったので、高橋さんがカテコで「段取りが多い」とこぼしていたw 同性愛が題材なので、色物として扱われていたら嫌だなとちょっと心配だったんですが、「好き」の気持ちに差異はないというスタンスで、男女物と同じ感じで見れて、何よりもそのスタンスに救われました。好きな気持ちの描写もコミカルだけど真摯で、気持ちが通じ合ったシーンでの猪野くんの表情がほんとに人に恋してる表情で心打たれた。

上に行きたくないデパート

デパートを題材にした現代劇。会話のテンポ感や内容がリアルで、「こういう人いる!」感がすごかった。題材はわりとシリアスなんだけど、コメディタッチの部分も多くて、気軽に見れる、けど見た後考えてしまう、、という感じで、小劇場っぽさがあった。うーんなんかうまく感想かけないな~。猪野くんの役どころがしゅっとした外商でそれがすごくはまってたのもよかった。

少年王者館「1010」

これはね…よくわかんなかった(笑)んだけど、なんか印象に残ってるので。状況や設定について説明が特になくて、ぼんやりこういうことなのかな…?というのはあるんだけど、結局なんなのかはよくわからないというか…。こういうタイプの芝居見たのは初めてだったので、「これはなんだ!?」と思いながらずっと見てた。

クロードと一緒に

hirokuhukaku.hatenablog.com
理解はできないけど「わかる」という不思議な体験をした作品。
見た後しばらくひきずってて、自炊しようとする度にディナーについて説明するシーンを思い出していました。

「イノサンmusicale」に見る、2.5の難しさ

私個人の所感

舞台化きっかけで原作を知り、イノサン1巻からイノサンRouge10巻まで読了した状態で観劇しました。

  • 初日:うーん、これは……
  • 2回目:各シーンはいいんだよな、つながりがいまいちなだけで… ※ただし説教パートはクソ
  • 3回目(楽日):あれ…? 普通に楽しいな…? ※ただし説教パートはクソ

初日は「たとえまわりが全員立とうとも私はスタオベしないぞ」ぐらいのつもりだったんですが、楽日は普通に楽しかったので、特に抵抗感もなくスタオベしました。(ただし説教パートはクソ)

なので私はあんまり怒りはないんですよね。いろんな人が指摘してるように、一番ダメなのは脚本と演出だと思うんですが、個人的には、それだけでもなくて、いろんな要因がからみあって、この結果になったように思っています。

プリンシパルたちが全員演技力と歌唱力が高かったら、わりと見れるものになってしまってたんじゃないかなぁという気がするんですよね (それがいいか悪いかは別にして)。 で、脚本家さんにしろ、演出家さんにしろ、おそらく演技力高い人たちとしか仕事したことなかったんじゃないかなぁと。

膨大な量の原作をさばく難しさ

基本的に舞台は2時間~2時間半、長くても3時間程度には収めなくてはいけないメディアで*1、それに比べれば長さの制限のゆるい漫画やアニメを舞台化する場合って、「いかに省くか」がめちゃくちゃ重要なんですよね。

特に今回みたいに、約20巻分を一本の舞台にする場合、エピソードを丁寧に拾っていたら当然尺が足りないわけで、「これだけは外してはいけない」っていう作品のエッセンスを見極めて、それがちゃんと表現できるように、エピソードを構築し、必要ならエピソードを組み替えたり要素にばらして再構成したりする必要があります。

で、一番やってはいけないのが、全体から重要度の高いエピソードをまんべんなく拾ってくること。そう、イノサンmusicalがやってしまったことです(笑)。いや、まぁやってもいいんですけど、そうすると、なんとなく全体にどういう話なのかはわかるんだけど、各エピソードの繋がりがわかりづらくなるので、ダイジェスト版になってしまうんですよね。名作のあらすじ紹介みたいになる。

シャルルとマリー、二人の話をそれぞれやろうと思うと、エピソード的には確かにあれ以上削れないよな~という感じはあるので、どっちかに絞るべきだったんじゃないかなぁ。作品テーマ的にはマリーメインが妥当かなと思いますが、そうなるとルイ関連のエピソードがマリー・アントワネットに関係ある話しか出せなくなるので、どうなんのかな…。盛り上がりポイントが難しそう…その場合はオリビエのくだりでラストになるのかな。

オリビエのくだりで思い出しましたが、盛り上がり方もタイミングがうまくないんですよね。オリビエ救出のところで、これで終わりかと思いきや、そこでは終わらず、ルイの処刑で終了なんですけど、2つのエピソードの間があまりあいてない上に、オリビエのシーンの方が盛り上がるので、1つの舞台のクライマックスの作り方として、バランス悪い感じがする。オリビエのシーンをもう少し前倒しするか、ルイのシーンの方が盛り上がるようにするかすべきだったのでは。

あと気になったのが、狂言回しである老婆のセリフがいちいち冷笑的なんですよね。イノサンは、自由を勝ち取ろうとすること、夢を見続けることの尊さを描いていると私は思っていて、舞台版もここは変わらないと思うんですが(説教パートのセリフを考えても)、老婆がいちいちそこに水を差すようなことを言う。いち登場人物として出てるだけなら、当時そういう民衆も多かっただろうし違和感ないんですけど、語り部としての役回りを担っている人が作品テーマを冷笑するようなことを言うのは変な感じがします。まぁでもここは好みの問題かもしれない。

気になったところだけでそこそこの文字数になってしまった、、。
よかったところはまた別記事で。

*1:収まらない人もいるけど…

舞台「刀剣乱舞 ~維伝 朧の志士たち~」感想

※途中からネタバレ感想
はてなスター 戻したのでよければスターください(直球)

おもしろい刀ステが!帰ってきました!!(どんどんぱふぱふ)なんか最近微妙なんだよね…と思ってた方も今作は楽しいんじゃないかなと思います。シンプルに話がおもしろい。私は末満作品には感情が乗らないのもあって、共感できないと厳しい作品が基本的にささらないんですが(悲伝とか)、話がおもしろいとそこがなくても大丈夫なので楽しい。

「号泣した」「しんどい」という感想見て、どきどきしてる方もいるかもですが、私が見た時は、中にはすすり泣いてる人もいるかな~ぐらいで、私の周囲はハンカチで目元おさえてる人もあんまりいなかったので、これまでの末満作品でめちゃくちゃ泣いた人じゃなければそこまでじゃないと思う。

あと、第二章スタート!という感じの作品なので、これまでの作品を見てなくても支障はないと思います。ただ、シリーズ前々作の「悲伝」で何があったか軽く知っておくと、「あ、これあのことか」とわかる部分は増えます (けど、そうすると悲伝のネタバレになるから、半端に聞くぐらいなら悲伝見た方がいい気もする*1 )

以下、ネタバレ気にせず行きます~。
いわゆる「考察」にはあまり興味がないので、そういう成分は薄めです。







今回は、話の軸が坂本龍馬とその性格を反映した陸奥守吉行だからか、末満作品特有の悲壮感がだいぶ薄い感じがしました。こんなにさわやかな観劇後感、初めてでは…? 陸奥守吉行にめちゃくちゃ共感する場合はまた違った感覚になるのかなとは思うんですが、末満さん、こういう明るい話も書けるんだなという驚きがありました。慈伝ですら、基底に悲壮感漂ってたから…。

明るく笑ってるから大丈夫という話でもなく、つらいのはつらいと思うんですけど、「それは嫌じゃ!だから斬ってくれ!」という、それしかないと思ったらすぱっとそこにいける竜馬と、「わかった、でも無抵抗な人を斬るのは嫌だから闘ってくれ」とあの太陽のような笑顔でいう陸奥守がね…。振り返ってあらためて思うんだけど、二人とも決断が早いよね。変に悩まない。そのせいか、これまでの刀ステの話と最終的な結論としては同じなんだけど、カラっとしていて、不思議な感じでした。


元々櫻井圭登くんの殺陣が楽しみで取ってたのもあり、肥前に注目してたんですが、期待以上でした。艶漢で見てたので動ける人なのはわかってたんですが、最小の動きで最大の効果をって感じの殺陣で最高。
原作ではどうなのかはわからないんですが*2ぶっきらぼうな口調ながら、いろんなとこで優しさがにじみ出てるし、南海先生をすごく尊敬してるんだな~って伝わってくるのがめちゃめちゃよかった。他の人に振り回されがちで不憫なとこもかわいい(笑)

陸奥守の殺陣も別ベクトルでめちゃめちゃよかった。軽やかに跳ね、まわりながら、緩急自在に敵の刀を弾き、かと思えば切り込んだりしている様子は、まるでサーカスのショーを見ているようで、見ていてとても楽しかったです。

鶴丸は「染谷さんの」鶴丸って感じだな~と今回見ててあらためて思いました。「ちょっと刀剣男士ぃ~」は染谷さんにしかできない(笑)

今ふいに気づいたけど、肥前も悩まないし、南海先生も自己肯定感強めだし、兼さんと堀川も特段悩んではいないし、鶴丸も染鶴だから細かいこと気にしなさそうだし、小烏丸も悩むタイプじゃないし、今回のメンバー、悩む刀がいないですね。だからカラッとしてるんだ。

間組キャストについても。

  • 唐橋さんの吉田東洋、ずるくない?
  • 武市半平太役の神農直隆さん、「骨と十字架」でティヤール演じてた方だとパンフ見て気づいてびっくりした。
  • 一色さんの以蔵、身体能力の高さが、「人斬り以蔵」としての説得力を増しててすごい。


まぁでも端々に不穏さが埋め込まれているところは末満作品ですね(笑)

1幕終わりに、金髪頭が出てきて、「えっ、これは…まんばちゃんでいいの?」って戸惑ってたら、ラストで荒牧さんの声だった時はおいいいってなりましたw ばりばりエフェクトかかってる音ではわからなかったんですが、エフェクト薄くなるとさすがに推しの声はわかりますね。

最初は作中で出てきた、実は人間ではなかった存在みたいに気持ちを軸にして顕現した存在なのかなと思ってたんですが、顔と頭が変化してないこと考えると、あれはそういう振りをしてるだけなのかな? ただそうするととてもクオリティの高いコスプレということに…。

気持ちを軸に顕現した場合はたぶん本体は慈伝で出てきてた山姥切で、コスプレだった場合は彼が暇を見つけては時間軸をうろうろしていることになる訳ですが…、いややっぱこの線の解釈、微妙な気がするな(笑) 手立てを見つけるために遡行軍のコスプレをしている山姥切、とても切ないけど、絵面が非常におもしろい。だめだ。


今作見てて、下敷きとなる話がある方がおもしろいなって思ったんですが、これたぶん、下敷きとなる話がないとオリジナルの味が強くなる=末満さんのクセが強く出るので微妙なんでしょうね。悲伝でわかったんだけど、私、末満さんのセリフ、ポエム味が強いとめちゃくちゃ相性悪いんで…w

*1:あわない場合は虚無を味わうことになるから勧めづらいけども

*2:最近は放置してるので…

10月に観たもの ※11/24追記

※最終週に見た刀ミュを書き忘れていたので追記しました。

現場数少ないと余裕ができるよね…という当たり前のことに気づいた10月。11月は初週から現場が詰まりすぎてて死にそうです。

10/5 映画「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」

映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』公式サイト
先月横浜シネマリンでサウナの映画見た時に、「来週、横浜市立中央図書館の方をお呼びしてトークショーやります」って書いてあって、気になったので見に行ってきました。

ドキュメンタリー映画で、ニューヨーク公共図書館で行われている様々な活動を切り取った映像が次々に流れるんですが、本当にいろんなことしてて、著者の方を呼んでトークショーしてもらったり、子どもたちに勉強を教える会みたいなのやってたり、「知」を守り広めるために、できることはなんでもという感じ。インターネットへのアクセス環境を広めることも大事だという観点からwifiの貸し出しもしてたりして、そこまでやるのか〜と感心しました。
予算をどのように使うか、どうやって獲得するか、みたいなのを議論してるところも挟まったりして、図書館運営の裏側が見える感じでおもしろかった。

10/12 侍展 @福岡市立博物館

サザエさんで福岡遠征することにしたので、福岡行くなら行くしかないでしょ!ということで行ってきました。一番のお目当ては各種刀類だったんですが、鎧の変遷にけっこうフィーチャーした企画で、これまであんまり注目したことなかったので面白かったです。

10/13 舞台「サザエさん」@博多座

実は博多公演行くかはけっこう迷ってたんですが、明治座で見て、よかったので、もう一度見ておきたいな…というので博多まで。
台風が来ていたので、乗る予定の便が飛ぶか微妙なところで、振替えようにも出遅れてしまい空きがなく、一か八かで飛ぶことに賭けるか、諦めてキャンセルするか…と迷っていたら、前日に欠航が決定。「欠航になってしまった、、けど空いてる便なんかないもんな…」と振り替え見てみたら、なんと早朝便に空きが!…という事情により、無事飛び立ちました(長い)

正直始まる前は期待してなかったんですが、成長したこどもたちの進路に関する悩みを軸にした、ドラマ性のある話で普通によかったです。あと、一線でずっと活躍されてた方々ってやっぱりお芝居うまいんだな~っていうのを感じました。感想記事ちまちま書いてるのであげたい。

10/19 映画「AI探偵」舞台挨拶回@シネリーブル池袋

お台場と池袋とで合計4部あったのかな。1回は見ておきたいなと思って池袋で見ました。舞台挨拶の司会が荘口さんですごいちゃんとしてるwwってちょっとウケてしまった。
前回もそうだったんですけど、コンセプトというかメインとなるアイデア自体はおもしろいんですよね。ただ細かい部分で「うん?その行動おかしくない?」というのが発生してしまう…。脚本は別の人に書いてもらった方がいいんじゃないかな… という気がします。

10/19 舞台「五右衛門マジック」

評判よさそうだったので、当日券でふらっと行ってきました。
磯貝龍虎さんの脚本・演出ということで、なんとなくストレートでシンプルな作品が来るのかなと思っていたら、予想外に緻密な構成の脚本でびっくりしました(笑) 五右衛門なのか果心居士なのか、二転三転、いったいどれが本性なのか…という感じで、展開から目が話せなくてすごかった。パンフレットの対談でもキャストさんから「これほんとにあいつが書いたのかな、ゴーストライターじゃね」みたいな話が出ていて笑ったw
各々の衣装がケレン味あふれててでも下品じゃない感じで、めちゃくちゃよかったし、アクションもかっこいいし、ふらっと見に行ってよかったなと思います。

10/20 荒牧さん個人イベント「まきまつり」

フリーになってからの初めてのイベント。どうなるのかドキドキでしたが、楽しかった…!
配信あるならあっさりめにしておこうかなと思ってたら、私が参加した東京夜の部は配信ないらしい…ので、普段通り(?)な感じでいずれ記事あげる予定。

10/26 刀ミュ 葵咲本紀

※11/24追記
東京公演で1回見ていて、2回目の観劇。
これまで刀ミュはゆるゆる見てはいて、でもなんかいまいち刺さらないな~と思ってたんですが、今回はすごく楽しかった…!ミュが好きな人を最近フォローしたりして、感想や考察が流れてくる状態だったのと、新加入の刀たちが4振りとも好きだったのも大きいかもしれない。
特に鶴丸がドストライクでして…私が求めてたのはこれだ!って感じました。飄々としていて、大雑把なようで勘所は押さえていて、頼もしい、理想の鶴丸がそこにいました。

雑感

これでも荒牧さん関連の現場、実は全部は行ってないんですが、それでも3つあるという…笑。ご本人の予定としてはここに14日郡山でステージイベント(?)、27日に写真集リリイベが追加されます。

博多座行ってなかったらたぶん14日郡山行ってたな~と思うんですが、遠征から帰ってきた翌日にプチ遠出するのはしんどすぎるなと思ってやめました。移動距離的には本人も変わらないの考えると、本当タフですよね。オタクと比較して軽減されるのは待機列に並ばなくていいことぐらいだし。

19日のお台場干した理由も朝早いのしんどいからなんですが、以前なら睡眠時間を削ってでも全部行ってただろうなと思うと、「好き」の気持ちがだいぶ落ち着いたなと思います。単純に無理が効かなくなってきた面も大きいんですけど(笑)、「無茶をしない」のが選べるようになったな~と。

今も行きたいか行きたくないかで言ったら、全部行きたいんですが、かかる時間とお金、消費する体力と勘案して、「今回はやめておこうか」ができるようになった。以前の狂騒的な「好き」もすごく楽しかったんですけど、今の穏やかな「好き」もそれはそれで楽しいなと思います。

……ただ、その分猪野くん出演作のチケットが増えてる感じがあって、優先順位が変わっただけなんじゃないかという気が…しないでもない…。細かい登壇があんまりないから助かっている…。

舞台「血界戦線」、予習はどこまでしておけばいいのかという話

舞台「血界戦線」、見に行くなら予習しておいた方がいいという声をちらほら見かけるけど、どこまで予習しておけばいいんだ?という人向けの記事です。

予習なしで見に行っても、話がわからないということはないと思いますが、一幕がわりとつめこんだ感じなのと、特殊能力についてあまり説明がないので、多少予習しておいた方が楽に鑑賞できるかと思います。

予習いるのかと思うと迷う、、という意見も見たのですが、おしゃれでかっこよくて面白い!という最高の舞台なので、ちょびっと労力払う価値はあると思います。ライビュ迷ってる方いらしたらぜひぜひ♪
舞台『血界戦線』ライブビューイング

原作について

漫画は全10巻。(その後 back2back という副題付きの新シリーズで現在も連載中の模様)
アニメは1期12話+2期(「血界戦線&BEYOND」)12話。
私はバンダイチャンネルで視聴しました。U-NEXTとかでも見られるらしい。ほかにもあるかも。

とにかく時間がない人

漫画なら1,2巻。アニメなら1期の1話と2話。を見ておけば、世界観と能力の設定がとりあえず把握できると思います。異世界ものあるあるの特殊能力設定があるのですが、舞台だとそれほど説明していないので、そこは知っておいた方が楽。

ある程度、話の展開を把握しておきたい

アニメなら1期9話までを見ておけば、スムーズに理解できると思います。舞台の予習として振り切るなら、3,6,7話は飛ばしても大丈夫。2期の話も含まれるんですが、そのあたりは舞台でもわりと丁寧に描いてくれてるので、予習してなくても支障ないと思います。
漫画なら5巻までが相当。

舞台でやる部分は全部予習しておきたい人

そういう人はこんな記事読まず、最初から全部読むor見るつもりで進めているとは思いますが(笑)、漫画は1〜10巻、アニメは1期+2期が相当します。
もちろんすべてのエピソードを拾っているわけではなく、ざっくり言うと、「ある程度、話の展開を把握しておきたい」の項であげたところプラス、アニメなら2期のラスト2話、漫画なら10巻が相当する感じです。

刀ステ慈伝 日日の葉よ散るらむ 感想 (ネタバレあり)

東京公演と大阪公演、1回ずつ観劇しました。

冒頭10分ほど聚楽第についての映像。
山姥切長義が本丸にやってくることになり、なんとか山姥切国広にあわせまいと奮闘するメンバーと、別に気にすることないでしょ、というメンバーとの間ですったもんだが繰り広げられるコメディパートを経て、ご対面からのシリアスパート。長義の申し出により、本丸全体を使った大掛かりな手合わせをすることになるが、果たして結果やいかに…という内容。

コメディは何かが噛み合わないだけで悲しいことになる可能性がある、わりと難しいジャンルだと思ってるんですが、テンポや間合いが良い感じで、スベリ芸ではなく、ちゃんと中身を見て笑える感じで安心して見ることが出来、とても楽しかったです。

OPからわちゃわちゃしていてかわいかった~まさか内番衣装でOPスタートするとは思わなかった。アニメの表現手法を移植してきてるような感じの演出だったのもあって、より「花丸」感が。

特に好きなのが、長義が布をかぶった鶴丸を山姥切国広と勘違いするシーン。鶴丸がまんばちゃんの真似しだした時点でウケてたんですが、そこからどんどんテンポよく掛け合いが畳み掛けられるから、笑い死ぬかと思った(笑) 梅津さん、コミックリリーフ的な情けない声うまいですね。「その目、気に入らないな」「見てないだろお!?」のところとか大好き。

あと逆に長義が鶴丸と勘違いされるシーンも好きです。長義を見たまんばちゃんがさっと怒りの顔になるのに目を奪われる…という事情もあるのですが(事情?)、まったく状況がわからない長義がかわいそうでかわいい…笑 「へぇ…っ!?」とか心底情けない感じで好き。


大包平がただの馬鹿みたいになってるのはいいのか?とは思うんですが、全キャラそれぞれ持ち味出しつつ、どのキャラも均等に出番がある感じで、それでいてごちゃごちゃすることもなく、一つの話としてちゃんとまとめてきたのはすごいなと思います。始まる前はこんなに人数いて大丈夫なのか?と思っていて、実際全員舞台にいると多いなとは思うんですけど(笑)、あれだけいると、長義に対してのスタンスでもいくつかの派閥に分けて表現できるし、何より大勢でわちゃわちゃしていることで、彼らにも日常があることがよりリアリティを持って伝わってくる感じがあるので、これはこれでよかったなと感じました。


これまでは、基本的に敵を倒すという主線があるところに、その話にからめて刀剣男士の心情を描くという形でしたが、今回は刀剣男士の葛藤オンリーなので、そこに集中して見られるなと感じました。

「お前たちは手を出すな」からの山姥切同士での一騎打ち。この時のまんばちゃんの心情に関してはいろいろ解釈あると思うんですけど、私は悲伝でさっさと燭台切を止めるために刺した三日月を見てるだけに、極力斬らないようにしてる山姥切めちゃくちゃやさしいなと感じました。頭を鞘で殴ってる部分も、崩れてはいるけど、昏倒はしてないんで、おそらく手加減してるんじゃないかなと。蹴り飛ばしたりしてるとことか、絵面としてはエグいんだけど、実際は斬る方が圧倒的にダメージを与えられるはずなんですよ。でもそうしない。長義は動けなくなるまで向かってくるだろうなってなんとなく感じてて、付き合ってやろうって心情だったんじゃないかなと感じました。実際、もうどう考えても勝てないだろう状況でも「まだまだ…!」とばかりに立ち向かおうとしてましたからね、長義。負けん気の強さがすごい。

そういえばまんばちゃんが逆刃にしたの見た時に、練習として刀剣男士でやりあう場合も普通に切れる感じなのかっていまさらに驚きました(笑) 練習の時は斬れない仕様だからみんながんがんいってるのかと思っていた…。あっこれ普通に斬れるんだ!?っていうところから、上記の解釈に至った面もあります。


慈伝の感想見てるとけっこう賛否両論なんですが、「雰囲気がこれまでのシリーズと違うから無理、しんどい」という理由でイマイチと評価している人がいるのは興味深いなと感じました。話の内容がどうこうじゃなくて、そこが違うから無理というのがあるんだなぁ…と。作品としてどこまで許容できるかの違いなのかな。

役者が下手だから笑えない、って分析してる人もいたけど、個人的にはコメディパート、ちゃんと笑える間合いやテンポだと思うし、笑えないのは単純に今回の脚本の笑いが合わないんだと思う。


あ、それから会場替わり刀剣男士について。

初めに見たのは東京公演の小夜ちゃんなんですが、淡々と、でもぴしっと長義に「あなたが素晴らしいから写しを作ったんじゃないですか? 山姥切さんを侮辱することは、あなた自身を侮辱するのと同じです」って言う小夜ちゃんに最初の頃からずっと一緒の刀の絆みたいなものを感じて、ぐっと来ました。

大阪では骨喰でしたが、長義とのくだりはほぼ内容としては同じなんだけど、ちょこちょこ言葉の選択が変わっていて、へぇっとなったのと、小夜に比べるとふわっと浮いた感じというか、どこか超越者的な視点があるように感じました。そもそも顕現したのも比較的最近(いや、そうでもないか…? まぁ小夜に比べると…)ですし、まんばちゃんに対しての思いがあるからというよりは淡々と事実を指摘しているように感じられておもしろかった。

同田貫に対して、「ばみって呼び方はなんなんだ?」みたいに疑問を呈してたの笑ったwいまさら…?

記憶薄れちゃってるところもあるので、凱旋公演見てからまた記事書けたらいいな。